参考文献:正調琉球民謡 三線入門
     手習い 沖縄の三線 

弦の押え方、弾き方  

打音 (うちうとぅ)

弦を弾かずに、左手の指で弦を打って音を出す。工工四の大文字の時はきちんと打って音 を出すが、小文字のときは、打つというより押さえて音を小さく出す。

掛音 (かきうとぅ)

弦を下から上にひっかけるように弾く奏法。工工四で「┐」の記号がつく。

勘所(かんどころ)

押さえ場所のこと。勘所はギターのように機械的に決まっている 訳ではない。とくに、二揚げ、三下げの場合、尺や七の音は本調子の時より半音高い。また、曲によっ ても微妙に動く。

掻音(かちうとぅ)

左指で弦を掻くようにして音をだす

薬指  

三線の勘所を押さえる指は人差し指、中指、小指で、薬指は使わない。しかし、流派や研究所によって は、尺位の位置の時に勘所「九」を、「イ尺」を人差し指で押さえる位置の時に「イ乙、イ上、イ五」 を薬指で押さえてよいするところもある。必ず小指しか使わせないところもある

小弾 (くーばんち)

工工四の小字のこと。小さく弱く弾く。

列音 (ちりびち)

工工四の記号の右側に線を引いてつなげてある音を同時に出す弾き方。二つか三つの弦を同時に弾きならす(連譜)

早弾き

早弾きにも種々あるが、ふたつ弾きとか、二丁 弾きと呼ばれる弾き方が一般的。リズム良くタターン、タターンと跳ねるように弾く。 カチャーシーの曲などの弾き方を早弾きという。

尺位 (しゃくい)

人差し指で勘所「下老、尺、七」を押さえる左手の位置のこと。このとき「九」を薬指で押 さえてよいとする流派もある。

上位 (じょうい)

人差し指で勘所「乙、上、五」を押さえる基本的な左手の位置

中位 (ちゅうい)

中弾きともいう。人差し指で勘所「老、中、六」を弾くようにする左手の位置のこと。した がって、「下老、尺、七」は中指で、「下尺、八」は小指で押さえることになる。

吟位記号

三線を鳴らす位置・歌の音高が変わる位置